花よりも美しく
「そんな私と、今まで夫婦でいてくれて、本当に感謝しています。・・・ここで構いません。おろして下さい」
車が止まって、月子はドアを開ける
夜の風が、髪を撫でる
「僕は・・・」
忍も車をおり、月子の荷物をおろした
「・・・・・・・・・君が好きだ」
「嘘でも、嬉しいです。ありがとうございます」
荷物を受け取って、忍の言葉に微笑んだ
「嘘じゃない。本心だ」
「・・・・・・好きになる要素が、ないじゃないですか」