花よりも美しく
「私を好きだなんて言わないで・・・」
「月子・・・」
月子の腕から手を離して、忍が優しく髪を撫でる
「・・・月子。僕を嫌ってもいい。けど、君が好きだという僕の気持ちを、否定しないで」
「・・・・・・ごめんなさい・・・」
震える声が、小さく謝る
「・・・・・・僕は、君に好かれているとは思っていない」
「ッ!!」
忍の言葉に、月子は固まる
「僕の方こそ、君に嫌われる理由が多すぎたから。・・・それでも、僕は君を好きになった」