花よりも美しく


「こんにちは」

「こ、こんにちは・・・」


目が泳ぎ出す理生に、真子が小さく笑う


「じゃあ、私は講義に出るから。それまで真子ちゃんのことよろしくね?」

「あ、明恵ちゃん?」


笑顔で走り去る明恵に、理生は愕然と肩を落とした


「そんなに、私に会いたくありませんでしたか?」

「えっと、それは・・・」

「会いたくなかったんじゃなくて、会いづらかった?」


視線を未だに合わせようとしない理生


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