花よりも美しく


「真子ちゃん、何が言いたかったんだろ・・・」


ベッドの上で、何をするでもなく寝ていると、そんなことを考え出していた


「自分の気持ち・・・」


恋をしなかったわけじゃない

高校の時の1つ上の先輩

他校の女の子

けれど、どれも途中で違う気がしてしまう


「──中途半端──」


また言われてしまった言葉

真子を前にすると、言いたいことの半分も言えない

真っ直ぐで凛とした瞳に、心の中を見透かされているようで、逸らしたくなる


< 349 / 361 >

この作品をシェア

pagetop