花よりも美しく
月子の膝枕で寝ていた
当の月子は、壁に背を預けて眠っている
「大体、理解できた。全く、放っておけばいいものを・・・」
ため息をつくと、忍は眠る月子を起こさないように、抱えあげた
────ギシッ
月子をベッドに寝かせれば、軋んだ音が響いた
床で忍にかけられていた布団を、今度は忍が月子に被せる
「無理にでも起こせばいいのに、わざわざ自分が無理するとは・・・」
眠る月子を見て、忍は苦笑した