花よりも美しく
父親嫌い
8月の半ば、約束していた通り、月子は真子と会っていた
「まぁ、園村さんとお出かけするの?」
「多分。・・・忍さんの気が、変わらなければ」
お茶をしながら、月子は小さな声で答える
「どこへ行くの?」
「知らないの。聞けなくて・・・」
あのあと、聞こうとしたのだが、忍が鋭い目付きで睨んで来たので、聞こうにも聞けなかった
「そうなの?園村さん、優しそうな方なのに」
「それは・・・」