ひかり
家に帰ったら大好きなあの笑顔。
 「お帰り夏恋!」
遥があたしを迎えてくれる。
こんな毎日が当たり前になりかけてて・・・。
 「疲れたぁ。」
そう言うと必ず遥はあたしの隣にきて話を聞いてくれる。
 「なんかあったの?俺でいいなら聞くよ!」
一生懸命になってくれるからあたしは何でも話してしまう。
どんなことでも遥は受け止めてくれる自信があったんだ。
ずっとずっと大好きだよ。
この気持ちが恋愛じゃなくていいの。
家族としてでも隣にいられれば・・・・
 「あたしもう寝るよ。」
 「まじ!?」
薄い布団を体に掛けてぎゅっと目をつぶった。
時田にあんなこと聞かれてから妙な気持ちを抱く。
遥への・・・?
恋愛感情・・・?なわけないよね。
あたしは自分に言い聞かせた。

 「あたし馬鹿じゃん!」
時計を見たらまだ6時。
寝ることがおかしいことに今更気づき起き上がった。
 「なんなんだよー」
遥はあきれながらも隣に来てくれた。
 「あ・・・」
頬が熱くなった。
あたし、熱でもあるの!?
 「どうしたの?熱いけど・・・」
遥があたしを触ろうとした。
あたしはその手に反応してもっと真っ赤になってしまう。
はずかしい!そんな気持ちだけがこみ上げる。
自然と姿勢も正しくして髪の毛も整えたいと思ってしまう。
遥・・・遥・・・
あたしおかしいよ。
< 23 / 59 >

この作品をシェア

pagetop