ひかり
無我夢中で走り続けた。
携帯がずっと鳴り続けた。
心無いお母さんからの電話なんて・・・。

中学校も最近行っていなかった。
仲の良い友達もいない。
そんなあたしがこれからどうしたらいいのか・・・。
そもそも生きていけるの?
どうやって?
お金ないじゃん。
馬鹿でしかない。
そりゃあんな女の子供だもんね・・・。
世の中全部の不幸があたしに降りかかってきたんだ。
~♪♪♪
メールが届いた。
近くの公園のベンチに座りメールを開いた。

    夏恋っ!久しぶりだね★
    元気だったぁ??
    最近学校来ないから心配
    だったんだよぉ!
    みうなんかじゃ頼りにな
    らないかもしれないけど
    なんでも言ってね!!!

友達の可原美羽だった。
特別仲の良い関係ではなかったけれど、
こんなあたしにも普通に接してくれた。
とっても良い人だって知ってる。
あたしはすぐに返信した。

    久しぶり。
    じゃーね。

いくら良い人だと分かっていても全てを話せるわけじゃない。
あたしは誰にも言わないと決めたから。
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