大好きの本音と



『ほら、せっかくの綺麗な顔が台無しですよ』


……嘘ばっかり。

あたしなんて可愛くもないし、綺麗でもないのに。


「…小春はいいね」

「えーっ、どうしたの舞ちゃん!」


ちょっと目を見開いてあたしを見つめる小春。

驚きつつも、ちゃっかり2個目のウインナーを頬張ってる。


「いや、可愛いなって思って。羨ましい」


あたしも、小春みたいに素直で可愛い子だったらよかったかもしれない。

ため息をつきながら、ブロッコリーをつまんだ。

すると小春がさらに目を見開く。


「ま、舞ちゃんが恋する乙女になってる!」


なんて言って、目を輝かせちゃって。


「あたしが?まさか」


恋する乙女だなんて、そんなんじゃない。そんな可愛いものじゃない。

でも…目が輝いた小春は危険。



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