大好きの本音と



「この頃なんか憂鬱そうだと思ったら!先生への想いがとうとう爆発寸前なんだねっ」


あたしが先生を好きなのも、隣人関係なのも、全部知っている小春。

『先生』の部分だけはちゃんとトーンダウンをして、嬉しそうにあたしを見つめる。


「爆発?だから、そんなんじゃ……」

「任せて!作戦なら前からいくつか立ててるの!舞ちゃん、ハートゲットだよっ」


可愛い顔に似合わず、自分の意見は曲げない小春。

あたしの意見なんかもはや関係なし。完璧に突っ走ってる。

プチトマトを刺したフォークをかかげて「Let's!geting heart!」なんて訳のわからないことを言ってにっこり笑った。

ああ、もうどうしようもないよこれは。小春の爆走は誰にも止められない。

当の小春は、あたしがやっとアタックする気になったとずいぶん楽しそうだし。

……そんなつもりなんてないんだけど。


てか、ちょっと待って。



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