青春音楽
まっさかぁ……
あの森やんが!?
「今日のクラブ楽しみやって言ってはったし」
「……え?」
「これから頑張りますって気合い入ってたよ」
「……ええ!?」
吹奏楽顧問のくせに指揮は振らんし、年に数回しか音楽室に来ーへんのに。
しかも授業も三回に一回は自習にするような、もう教師なのかさえも疑うような駄目人間が…
クラブ頑張りますやて…?
「山田先生…私初めて先生のこと信じられません…」
「ん?なんか言うた?」
「いえ!部活が楽しみやなと思って!」
「お、やる気やね〜!
何でも楽しんでやることは大事やしね!」
「はい!そうですよね!
じゃ、部活頑張ってきます!」
「はい、行ってらっしゃい」
私は先生に一礼して音楽室に向かった。
「山田先生電話お願いします」
「はーい。……はいもしもし。桜島高校の山田でございます。………………あ、申し訳ございません。森山先生は今日は学校には来ないと思われますが…………はい。………はい。ではこちらで伝えておきます……」
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