春夜姫
青い鳥は春夜姫に何かと話しかけましたが、春夜姫は表情と身振り手振りで返すしかできません。もしやと思い、青い鳥は聞きました。
「あなたが春夜姫なのですね」
春夜姫はゆっくりと頷きました。青い鳥は、なるほど、と首を振ります。
「私はあなたのことを旅の途中で噂に聞きました。その小瓶をお貸し下さい。私が力になりましょう」
春夜姫は小瓶を青い鳥に見せました。青い鳥はくちばしで蓋をつついたり、小瓶を高いところから落としたりしてみましたが、やはりだめです。春夜姫は肩を落としましたが、青い鳥ははっとひらめきました。