~Snow White~『最終巻』
「これから、病院に迎えに行きます。」

真冬が言った。



「え?いいってそんなことすんなよ。」



「だって荷物くらい
持ってあげなくちゃ。」



「いいって、そんなことすんな。」



「できる日だけ……
自己満足みたいでごめんなさい。
…あの試合からあなたのこと
ちょっと気になっているの……。
だから…迷惑じゃなかったら……」



「迷惑ってことないけどさ
気にすんなってことだよ。」


真冬の言葉に動揺している様子だった。


「明日は・・・・?」


「行くよって……
マジにくんの?」



「はい、行きます。」



「まいったな~」




恭吾が笑った。





真冬の後姿を見ながら
相手は真冬・・・・・・・



ウキウキしている後姿を
複雑な思いで雪湖は
見つめていた。
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