~Snow White~『最終巻』
「きっといいことあるって!!
今が辛いのは
これからおとづれるささやかな
幸せを感じれるためなんだって・・・
だから
今こうして偶然会えたのを
私は幸せって感じてるよ。」



雪湖の目はキラキラ輝いていた。



「そーーだよな、
もしかしたら明日、担当者が会ってくれるかも
しれないし、許してくれるかもしれないし
そうだな、前向きに考えるか~」



「そうそう
そしたらたいがいの辛いことを
乗りきれるから・・・・」



智久は雪湖にみとれていた。



「なに?」



「いや・・・最近輝いてるから
なんだか眩しくて。
どうして雪湖がそんなふうになったのか
考えると少し嫉妬する。」


智久の目に見つめられて
ドキドキ胸が高鳴った。


「あ・・・行かなくちゃ・・・
遅くなると叱られるから・・・・
また・・・ね・・・」

 別れ惜しい・・・・
 でも私たちは別れたんだ


そう納得させて智久に手を振って
雪湖は消えて行った。
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