～Snow White～『最終巻』

「あなたはお父様の心も
支配してるのね・・・・。
おかあさまが可哀そう・・・・。
おかあさまはどんな
気持ちであなたを見てるのかしら
子供の頃はわからなかったことって
恋をすれば
わかることがたくさんあるのね・・・・」



真冬は悲しそうに微笑んだ。



「あなたが私たち家族を
鬼のように話すのは仕方がないけど
どう
考えても私たちのしてきたことは
褒められることではなかった。
だけどわかってね。
あなたの存在が
罪悪感として私たち家族を
苦しめているって・・・・・。
過去のしがらみで
父を変えてしまったこと……
あなたには罪はないけど
あなたの母親が父にあなたを
託した意味はいったいなんだったのかな」



「父への恨み？
それとも忘れないでっていう
あなたの母親の想い？
あなたがここにいる意味を
あなたなりに考えてもらいたいわ。」