～Snow White～『最終巻』

「いさせるわ。」



さらに真冬の目は冷えた。



「雪湖はいい子だよ。」


美春は大きく息を吸った。



「ここを離れて
一人の人間として雪湖と接して
私は今まで
こんな可愛い子を
可哀そうなことしていたんだって
すごく後悔した・・・・。
雪湖の存在ってなんだったんだろう
って真剣に考えてきた。
愛すべき子だよ。
雪湖は・・・・・。」





真冬がカバンの中から
雪湖の土産を奪って


床に叩きつけた。



「ちょっと・・・・ま・・・
真冬、何するのよ！？」



美春が立ちあがった。