~Snow White~『最終巻』
「社長は力になってくれるはずだよ。」

三原は言った。


「力?うちの社長は
そんな風には言ってなかった。
恐ろしい男だって・・・・・」



「恐ろしい・・・・・
そうだな、何かを手にいれようと
すると時には俺もそう思う。
だけど、雪湖ちゃんの前では伯父さんの
顔してるよ。」



「今まであんな顔見たことなかったから
よっぽど雪湖ちゃんが可愛いんだろう。
家族って呼べるのは
雪湖ちゃんだけだからね。」



恐ろしい男


竜平はいつもそう言った。



しかし自分も今
雪湖会いたさに
稔の手の中に飛び込もうとしている。



雪湖に会いたい



それだけだった・・・・
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