~Snow White~『最終巻』
「帰りはどうやって帰るの?」
「汽車で帰るよ。」
「次はいつ来れる?」
「まだ会ったばっかりだよ。
そんなに俺を帰したいのか?」
雪湖は激しく首を振った。
「だって…時間がわからないと
不安なんだもん……」
「7時かな。」
「え?7時?
あと・・・・あと・・・・5時間しかないよ」
雪湖の慌てる様子に癒される。
「ずっとこうしていたら?」
智久はまた
雪湖を抱きしめた。
何時間たっただろう
いろんな話をしてた。
「5時間なんてきっと
あっという間なんだから……」
雪湖はそう言いながら
ふわ~っとアクビをした。
そのうち規則正しい寝息が聞こえた。
「バカだな……
寝てしまったらもっと早いだろう」
雪湖の額にキスをして
ソファーに横にして
ひざかけをかけた。