~Snow White~『最終巻』
華のことを考えると
胸が痛い……。


なんて言い出そうか・・・・・



都合のいい女にしてしまっていた
自分のしてきたことに
後悔をしていた。



華をついつい避けている自分



ぎこちない空気が流れた。



携帯が鳴った。


雪湖からだった。

智久は席を立って
窓際のあいている椅子に座った。



「もしもし」



「あ、トモ?」



「おはよう、よく寝られたかい?」



「夢がさめてしまいそうで
寝られなかったの・・・」



「バカだな~夢じゃないよ。」



「だよね?なんだか私信じられなくて。」



「信用ないな~
いい子にして待ってろ。
あの時みたいに 誰にも言うなよ。」



「うん・・・
誰にも言わない・・・」


雪湖の声を聞くと
自然にやさしい気持になれた。


もうすぐ・・・
もうすぐ・・・
二人の恋は実る・・・・
必ず・・・・・必ず・・・・・
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