~Snow White~『最終巻』
しばらく華の思うままにしていた。


華は夢中になって
智久にキスをした。


そしてしばらくして
静かに唇を離した。



「わかってるから・・・・・。」



そう言うと智久の肩に顔をうずめた。



「華・・・ごめんな・・・・」



シャンプーの香りがした。


いつもなら
このまま押し倒していた・・・・・

華を雪湖にして・・・・・


「俺は最低な男だね・・・・・
今までひどいことしてた・・・・」




「それでもいいって思ってた。
あなたを近くで感じられて
それでこうしてキスしたり抱かれたり
ここにたとえ
愛がなくても
私はあなたに抱かれるだけで
幸せだったの・・・・・」



智久は華の頭を撫ぜた・・・・・


「謝るしかできない・・・・」



華が顔をしずかに離した。
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