~Snow White~『最終巻』
華は玄関で


右手を差し出した。



「明日からは、またあなたを
仕事で支えるわ・・・・・」



智久の心ももう一杯だった。



握手をした。


そして玄関のドアを閉めた。

その瞬間
華の泣き声が聞こえた。


その声をしばらく聞いていた。


 俺への罰だ



「行かないで・・・
別れたくない・・・・・・
都合のいい女でいいの・・・・・
結婚なんて望まないから・・・・・」


そう泣き叫んでいる華から
逃げ出すように
部屋を後にした。
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