~Snow White~『最終巻』
「変わったことはなかったかい?」


「はい。」


「学校行きたいだろう?」


「・・・いいえ・・・
ここで静かに暮らしてたら
そんなこと忘れてしまいました。」


学校は心残りだった。
友達はどうしてるだろう

退学になったんだろうか


「家庭教師でもつけようか?」


 いらない
 これからは必要ないもん


そう言いそうになったが


「とりあえずは自分でも
してるから・・・・・・
考えてみます。
いつもありがとう、稔さん。」


稔の優しさにはいつも感謝していた。



「そう、そう来週
休みとろうかと
思ってるから海外にでも行こうか?」


「え?来週?
ええ・・・素敵ですね。
でも・・・私はそんな贅沢なこと
しなくていいです。
今のままで充分ですから。」


来週はいないもん


 ごめんなさい・・・


「行きたいとこ考えておきなさい。」


稔がにこやかに笑った。
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