~Snow White~『最終巻』
全てが終わった時・・・・


雪湖は人形のようにソファーに
寝ていた
力が失われて
起き上がることもできなかった。


「俺を裏切るからだよ。
母子して裏切るのは許さない。
大柴のプリンスと逃げるつもりだったんだろ?」


雪湖は天井を見つめていた。




「大柴のプリンスは
社長を裏切ったんだな・・・・・
ははは・・・」

大声で笑った。



「どうして笑うの?」



「ん?おもしろいからだよ。
俺の思った通りに進んでる。
人生でこんな楽しいことは珍しい。」



雪湖はクッションを投げつけた。



「最初からそのつもりだったの?
私をそのために自分のそばにおいたの?
利用したの?」



稔は笑いながら近づいてきた。


雪湖は体を固くした。
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