~Snow White~『最終巻』
体中にむしずが走っていた。


全ての悪は

大槻 稔 だった。



稔が母に抱く執着心が
いろんなものを不幸にしていった。


そして今・・・・

その稔に
執着されているのは自分だった。



 許さない・・・・・


稔の手が髪の毛に触った。

稔の手が頬をなぜ
そして・・・・
唇をふさぐ・・・・・・・


 殺意ってこういう気持ちなんだ



雪湖は静かにその殺意をかみ締めていた。



稔を感じると
どんどんその気持ちが大きくなる


憎しみをもっともっと
自分の体にうえつけたら
きっと両親の敵がとれる

雪湖はそう思った。
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