~Snow White~『最終巻』
「いらっしゃいませ」


柴田の女将の声が響いた。



「トモさん、お客様をご案内してあげて」



「はい」


フロントから智久が出て行くと
そこに立っていたのは
今井 華 だった。



「華・・・・・・」



「来ちゃった。
やっと見つけた・・・・・」



「なんでここ・・・・」



智久は驚いていた。



部屋に案内すると
華は窓をあけた。


吹雪の海が荒れ狂っている。


「智久さんはこの海を見てるのね。」



「どうしてここが
わかったんだ?」


華の長い髪が風に揺れた。
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