~Snow White~『最終巻』
「あなたと一緒に生きたいの。
私もここであなたと
暮らしたい・・・・・・。」




「おまえ何を言ってんだ?
俺がここにいること大槻に言ったのか?」



華は驚いた顔をしていた。



「あの夜のこと
大槻に話たんだな・・・・・。
大槻とつながってたんだ・・・・・。
いつから?
あの夜のことも俺と雪湖を
引き離すための企みだったのか?」



「・・・・・・」

華は窓を閉めた。



「企み?私は・・・・・
あなたを雪湖さんにとられたくなかった
それだけよ。」




「雪湖を傷つけた。
大槻が雪湖に話したから
俺が他の女を抱いていたこと……
雪湖に失望されて
あははは・・・・・・
情けないったらないだろ・・・・・
一人でここに来たかったんじゃない
雪湖と生きるためだったのに」




「人の不幸の上に
幸せなんか来ないのよ・・・
そう言ったじゃない?
私はあなたを愛してる・・・・。
あなたはずっと私を抱いてきたじゃない?
本当のことでしょう?
今さら雪湖さんに
隠す必要もないわ。」



華が長い髪を振り乱して
畳に座りこんだ。



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