~Snow White~『最終巻』
「それから・・・・
トモを迎えに行こう」



「どこに?」



「雪湖が居場所を教えてくれた。
自分は行けないから
トモを迎えにいってくれと
言われたんだ。」




「雪湖がトモと一緒になるのは
娘だとわかってもイヤかしら?」



「娘だから・・・
まだピンとこないんだ。
俺は自分の娘にひどいことを
してきたから……
人間のできてない男だった・・・・
謝ったところで
雪湖にはもう届かないだろうな。
こんな人間が父親だなんて辛いだろう。」



「今からだって遅くないわ。」



夏絵が竜平を抱きしめた。


「父親になればいいじゃない
雪湖の・・・・・・」



「遅くないだろうか?」



「二人で償って行きましょう
雪湖の人生を」



夏絵は優しく微笑んだ。
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