~Snow White~『最終巻』
札幌に来て、仕事が忙しくなってから
悪魔はおとなしく
寝てくれていた。


でも毎晩 恐怖だった。


隣のベットに横になる気配を感じて
ホッとするが
いつ来るのかそう思う恐怖が
雪湖の睡眠を浅くした。


「ゆ…雪湖……」


 来た・・・・・


ひたすら寝てるふりをする。


 あっち行って…お願い……


悪魔の唇が首筋を這った。


背筋がぞっとする。
いつもの感触・・・・・・


これが愛する人なら
どんな気持ちなんだろう・・・・


情けない思いに襲われる夜がきた。
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