~Snow White~『最終巻』
雪湖が降り立った駅



ようこそ
オホーツクのまちへ


そう書いてあった。


一人で見た智久は
どんなに心細かっただろう


二人で手をつないで
歩き出すはずだった
第一歩


雪湖はかみしめながら歩いた。




 ごめんなさい…トモ



目指す旅館はもうすぐだった。


途中海へ向かう
一本道



波の音が
心の奥まで響いた。



ドドド・・・・・


寄せては返す波


海を見たのは
智久とドライブそした


初夏の海でも
ここは寒そうだった


海の前に立ってると
今自分が悩んでいることが


すごくちっぽけに見えた。
< 375 / 397 >

この作品をシェア

pagetop