~Snow White~『最終巻』
「あ・・・あの・・・・」
男の子が話しかけてきた。


「はい?」


「雪湖・・・っていうんだ。」
男の子はまだ一点を
見つめていた。


 気持ち悪い・・・
 ナンパ?


雪湖はワークも閉じて席を
立とうとした。


「大柴・・・大柴 雪湖  ?」


その言葉に雪湖の動きが止まった。



「大柴さん?」


教科書には 雪湖  とだけ書いてあった。



「俺のこと覚えてない?」

真っ黒な顔、オシャレな長髪
いい匂い・・・・・


「どこかで一緒だった?」
雪湖は男の子を見つめた。
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