~Snow White~『最終巻』
第二十六章
「どうしてここにいるか?って?」
智久は雪湖の頭をポンポンと
ニ回小突いた。
「たまたま携帯に電源入れたら
女将さんから電話が来て雪湖が来たって。
それから三原さんからも
電話が来たよ。
あのまままじめに携帯の電源入れなかったら
今頃は札幌だよ。
でも戻る列車がずっとなくて
困ってたら
ご主人が車で迎えに向かってるって
迷惑かけてしまったよ。
この気まぐれお姫さまのおかげで
みんな心配したんだぞ。」
智久の低い声が沁み渡った。
「だって・・・・
まだトモくんに会いたくなかった。
今だってまっすぐ見られると
隠れたくなる……。
私は、もう………。」
雪湖は下を向いた。
「俺だって……本当はまっすぐ顔を
見ることなんてできないよ。」
智久の言葉に
雪湖は首を少し傾げた。
「あの日・・・・
雪湖が乗ってこなくて
心配になって電話したんだ……」
智久は雪湖の頭をポンポンと
ニ回小突いた。
「たまたま携帯に電源入れたら
女将さんから電話が来て雪湖が来たって。
それから三原さんからも
電話が来たよ。
あのまままじめに携帯の電源入れなかったら
今頃は札幌だよ。
でも戻る列車がずっとなくて
困ってたら
ご主人が車で迎えに向かってるって
迷惑かけてしまったよ。
この気まぐれお姫さまのおかげで
みんな心配したんだぞ。」
智久の低い声が沁み渡った。
「だって・・・・
まだトモくんに会いたくなかった。
今だってまっすぐ見られると
隠れたくなる……。
私は、もう………。」
雪湖は下を向いた。
「俺だって……本当はまっすぐ顔を
見ることなんてできないよ。」
智久の言葉に
雪湖は首を少し傾げた。
「あの日・・・・
雪湖が乗ってこなくて
心配になって電話したんだ……」