~Snow White~『最終巻』
「携帯ないの。」

恭吾は大げさに驚いた。


「マジ?今どきいないよ~」


「そうなんだってね~
友達にも驚かれるけど……」


「んじゃ、家電教えて・・・・」

恭吾の言葉に現実に戻る。


「ごめん・・・あそこは無理なの。」


「え?男がかけたらまずい?」


「っていうか・・・
そんなことで使うことはできないから
私から連絡するわ。」


恭吾が怪訝そうにしていた。


「おまえ・・・幸せに暮らしてんだろ?」


雪湖は、悲しくなった。


「違う涙が出るから
今は話せない・・・・・。」


恭吾が雪湖の頭をポンポンと
優しく叩いた。


「少公女セーラか?
シャレにならないな・・・・・・」


 セーラか・・・・

おかしくて笑った。
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