~Snow White~『最終巻』
部屋に通されても
雪湖はまだ泣いていた。


「おまえはよく泣くな~~
ちっこい頃は、多少意地悪したって
絶対泣かなかったのに。」


恭吾がティッシュをくれた。



「だって・・・だって・・・」


また嗚咽が激しくなる。


 涙にはかれることはないのか



「辛かったのかい?」
かーしゃんはそう言って
ハンカチで涙を拭いてくれた。


「うん・・・・」
雪湖はうなづいた。



「こいつ少公女セーラだったみたいだよ。」



恭吾の言葉に兄が
後から恭吾をどついた。



「笑い話じゃねーだろ?」


雪湖は思わず笑ってしまった。


「うれしい・・・・
最高のプレゼントだわ・・・・」

かーしゃんに抱きついた。
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