~Snow White~『最終巻』
「大柴家と大槻家は
仕事柄ライバルのようなものだし
雪湖ちゃんが私とつながってるのが
わかればきっと
あちらは警戒するからね。」


稔の言葉に

それだけで自分は
竜平からうとまれているのか?


弟の娘と言えば
姪にあたる自分をなぜ無視したのか


わからないことばかりだった。


「雪湖、帰るの?」


美春が持っていたゴミ箱を落とした。



「はい。
学校のこともあるし
もう少しお世話にならないと……」



「勇気あるね~
私が言うのもなんだけど
きっとさらに厳しいと思うよ。
真冬も帰ってきたら
怖いんだけど・・・・・。」





美春はゴミを拾いながら
大げさに震えた。
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