~Snow White~『最終巻』
「あんたがどんなにトモくんを
好きなの?笑っちゃうわ。
好きな人を困らせて、苦しませて
一方的な恋なんて、
トモくんの気持ちなんて考えてない。
愛されるわけないわ。
かわいそうね、哀れだわ。
結ばれないって言う前に
あんたは絶対愛されない・・・・。」


千秋は言いきった。


「何よ、自分だって好きなくせに。
知ってんのよ、ちーちゃんも
ずっとトモくんが好きだったこと。」


夏絵が心臓を抑えて
座りこんだ。


竜平はそんな夏絵を抱え込む



「自分の気持ちだって
伝えられない情けない女のくせに
私のこと非難しないでくれる?」



千秋の体が震えた。


「千秋・・・・」

智久が声をかけた。
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