~Snow White~『最終巻』
「だから・・・・
俺は必死なんだ。
社長に足を向けて眠れない・・・。」



智久はまたビールを注いだ。


コップに注がれるビールを見ながら


「社長が望んでることに
貢献したい。
それには、自分の生き方を修正しなければ
いけないんだ・・・・・。
本当の自分の気持ちなんて
考えちゃだめなんだよな~」



「そんな・・・・犠牲にしなくても・・・」




「おまえだって犠牲にしてるだろ?
愛してる女がいるのに
育ててもらった恩
会社にいる恩に縛られてるから
雪湖ちゃんと逃げられないんだろ?」



智久はハッとした。



「おまえは解放されろよ。
何も心配するな。
社長にまかせておけばいいさ~
考えておいてくれ。
いつでも連絡してくれ。」


智久に名刺を渡した。


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