星をはりつけて
星をひとつ
ある国に年老いた王と魔女と呼ばれる女がいました。
この世界では魔女とは地上の始まりにいた存在の一人になり、その血を色濃く受け継いだ者が魔女と呼ばれていました。
大地の色をした髪に瞳は空の色を写し取ったように青く、見るものは言葉を失う程でした。
魔女は日頃から考えていました。
『この国の初代の王は魔女なのに何故あの老いた只の人間が玉座に座るのか』
魔女は物珍しさから王の側に置かれましたが、その心は淀んでおり、口は鳥のように綺麗事を並べたてておりました。