星をはりつけて
魔女の瞳は兵を逃がしませんでした。
しかし、抜け出した者、そしてこの男にはどう写っていたのか…
王女の前にあの男がいました。
口の大きな声のデカイ男。魔女にも躊躇なく話かける無神経そうな男。
王女は男を冷めた目で見ていました。
「姫様が俺らと働くなんて大臣やあの人が許しませんよ」
しかし顔はどこか笑っています。
「もう決めた、あの女にも宣言した!
だから、姫などと呼ぶな……名前でいい」
そうですか
男はため息まじりにいうと隣から睨まれ、口を濁しました。
「しかし休戦になったとしても、犠牲になった村や街は憎んでいるでしょう。
元に戻すのに俺は生きていられるかな」
男は軽く笑うとまた王女に睨まれ、目を泳がせ
「…なーぁんて、それが仕事ですね!頑張りますよ」
元気に答えるのでした。