星をはりつけて
男は悲しそうに目を細めると彼女の頭に手を伸ばしました。
一度驚いたのか体を震わせて、でも顔は上げずに震えた強い口調が聞こえました。
「…なに」
「元気だして下さいよ、俺は仕事といってもそんな奴等なんかよりずっと強い信念がありますから!!」
「………なに?」
潤んだ金色がチロリと男を覗きました。
そこにはニンマリと口角を上げて微笑んだ彼が優しい目をしてこちらに笑いかけているのです。
頭をよしよしと動物を撫でるように触られても嫌なことはなく、むしろ暖かな大きな掌に救われている気さえします。
彼はいいます。
自身満々に、目を見て至極当然かのように。
「それは貴女を護ることです!!」
安っぽい台詞
当たり前のこと
でも……今はそれが救いになり希望になります。
私は一人じゃない、隣にこの人が居てくれる……。
王女は強く、そう思うのでした。
出来ることならば時が止まり、乱された髪の毛もこのままでいいと思う程に……。