星をはりつけて
その魚は不似合いな灰色がこびりついた大きな大きな生き物でした。
キラキラと虹色の輝きを残しながらグングン空に昇り、ついにはその口を開いたかと思うと何を思ったか空の星を食べ出したのです。
王は愕然としました……
己の濁った目に映るその光がどんどんどんどん闇に消え無くなっていくのです…
まるで己の目のように…
「や……止めぬか…」
か細い声が冷えた空気を押しだします。
それでも虹色に輝く魚の勢いは止まりません。
ただただ目の前の星を食べ、体にぶつかった星が闇に消えずいくつも地上に落ち始めました。
弧を描いては森に海に村に国にいくつもいくつもポロリポロリと。