星をはりつけて





弧を描き一直線に飛び込んだそれに目を開けられず、
胸にうずくまる光の塊に体を揺さぶられます。




ゴゥゴゥと己の輝きを四方八方に撒き散らし、帯を作ってはオーロラを城に巻き付けるソレ。



光が王のローブのヒモをほどし、寝間着がバタバタと勢いよくあおられ、
白い髪は空にうねりました。






王は状況が理解できずうめき声を上げていましたが、一向に胸から離れないソレをまるで見えていない目で確認し、
何を思ったのかソゥッと、割れ物を扱うようにローブの中に閉じ込めてしまったのです。





その空からの光はあまりにも輝きをまくものだから存在が見えず、しかし、こうして抱きすくめると余りに小さく………果たしてこれは現実か夢か……



胸に大事に大事に捕まえて、何故そうしたのか解らぬまま。



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