星をはりつけて
「はて、友好?」
その日、使者が隣国より老いた王の前に現れていました。
何度も手紙を送り、送る度に返事はなく、とうとう痺れを切らした一人の若い男が乗り込んで来たのです。
魔女は青い目を爛々と光らせどこか楽しそうに言います。
「友好も友好、昔からそうじゃないですか。
だから無礼なあなたもこうして王の御前に身を立てられるというもの…そうですわね、王よ」
魔女が玉座にまとわりつくように寄り掛かると王はうん、うん、と頷き
「そうだな、お前の言う通り。
して名前はなんと言ったか……お前はただ1人の意志でここに、自らの意見を述べに来た…それは国を思うてのことかもしれぬが、ちとやり過ぎやもしれぬ。
お前の主はそんな無礼なお前一人手懐けられぬのか…若いだけの飾りのような王だの。
いや、創造主たる魔女を国に閉じ込める様は狂乱の王と言ったところかな」
クスクスと玉座に隠れながら笑う魔女が男の夕日にも似た瞳に怒りを生みました。