星をはりつけて
「もう解っているんだ……………我が国の人間を闇に紛れ捕らえていることも、戦の準備をしていることも、何故だ!?何故そこまで魔女に執着する!!
ただ同じように生きているだけではないか、貴女と同じように……あの者たちをこれ以上苦しめるな!!!!」
キィンー
周りの兵士が男の叫びと共に剣を抜き、首を跳ねんと貫いてきました。
男は隠し持っていた短剣で受けると後ろに薙ぎ払い、柄で顎を打ち付け玉座にまた目を向けます。
フフフ……
欠けた月のように口を微笑ませ、暗い暗い青がニタリニタリと笑っていました。兵士を操るように真っ直ぐ男を指差して
「王の御前に刃を…目の前にして命を狙うとは、油断のならぬお国ですこと」
ニタリニタリ
そうだな、そうだな。
切っ先と切っ先が火花を散らし、男の血を求め何度も何度も空を切りました。
「友好…はて、なんだったかな」
王が去り際に呟きました。
男は唇を噛みしめ、目の前の兵士の眼を貫き緩んだ手から剣を奪うと、玉座から去る二人に短剣を放ちました。