キミとずっと。
"少し冷たくし過ぎたかな"



なんて思いつつ
彼の背中を眺めていると




「お前さ、俺に気があんの?」






彼が突然振り向き
私に対して発する言葉に
クラッと一瞬めまいがした。






「はァァァァァ!?」




「だってさ、今俺のこと
 目で追ってたっしょ?」



「なんでそれだけで
 そうなんのよ!?」




必死に抵抗する私に
追い討ちをかけるように
彼はせかし続けてくる。




「あれれ、顔赤いよ(笑)」




「名前も知らない奴なんか
 好きになりません!!」




その言葉を発した途端
目の前にいた彼は
「あっ、そうか」
と、納得した顔で私に近づき






「俺、谷原騎士。お前は?」




「丹野…。丹野美由。」






つられるように
ボソリ、と名前を呟く自分に
不思議と違和感はなかった。




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