<聖女騎士隊>
海と陸は、左右に飛びよけた
「危ないなぁ、もうっ」
「チッ当たらなかったか、次は確実に殺してやる」
影姫は、影の中から槍を取り出した
「ねぇ、ディアス」
「なに?白雪」
「なんか、影姫の性格変わってない?」
「あぁ、戦闘モードに入ったのよ」
「戦闘モード?」
「えぇ、あぁなったら、相手を倒さない限り戻らないのよ」
「いくわよ」
槍を陸に向かって突き出した
後ろに飛び退き避けた
「危ない、危ない」
シュッキン
影姫に向かって飛んできたナイフを影姫は槍で叩き落とした
「油断している所を攻撃するなんて、卑怯ね」
「卑怯で結構」
海はナイフをジャグリングしていた
「<見えぬ斬撃>」
海の手元からナイフが消えていた
影姫は上を見たが、なにもなかった
「どこへいったの?」
影姫は槍を構え、ナイフに備えた
「くっ」
いつの間にか、影姫に数本のナイフが刺さっていた
「また、ナイフが」
「ありがとう、海兄」
陸は、鉄球をジャグリングしていた
「<撃墜の雨>」
鉄球は消えていた
「また、このパターン」
影姫は槍を影の中に入れ、後ろに飛び退いた
ドンッドンッドンッ
影姫がいた場所に砂煙があがった
なにかが落ちたみたいだが
砂煙が落ち着いてきて、よく見たが
「なにもない」
そこにはなにもなかった
「どういうこと、なにかが落ちてきたのは確実なのになにもないなんて」
鉄球が姿を現した
「鉄球なんて無かったのに、どうして?」
「<悲しみの雨>」
グサッグサッ
「えっ」
バタリ
影姫の体に二本の槍突き刺さっていた
「ありがとう、海兄」
「だめだろ、しっかり仕留めないと、陸」
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