<聖女騎士隊>
「ごめん、ごめん海兄」
「影姫」
ディアスは影姫に近づき、抱きかかえた
「大丈夫?影姫」
「大丈夫です、ディアス様、申し訳ありません、お役にたてなくて」
「いいのよ、あなたはゆっくり休んでなさい」
ディアスは影姫に刺さっていた槍を抜き、影姫を寝かせた
ディアスは立ち上がり、海達を見ながら
「次の相手は、私<聖女騎士隊>総隊長クレン・ディアスがお相手いたします」
「いいよ、すぐに殺してあげるから、ねっ海兄」
「そうだな、陸」
海と陸はナイフを取り出し、ジャグリングを始めた
「また、あの技をやるつもりね」
「「<見えぬ斬撃>」」
海と陸の手元からナイフが消えていた
「影姫のおかげできかないわよ」
ディアスは後ろに飛び退いた
ザクッザクッ………
ディアスのいた場所に何かが刺さった
刺さっていた物の姿が現れた
「やっぱりね」
刺さっていたのはナイフだった
「多分、ナイフになにかの薬を付けて透明にしてたのね」
「その通り、僕達が使っている武器には<透明人間の血>が塗ってあるから、見えないんだ」
「やっぱり」
「まぁ原理がわかったとしても、意味がないんだけどね」
「それはどういうこと?」
「僕達の能力は、ジャグリングをした物を好きなところへテレポートできるわけ、だから君がどこへ逃げようと意味ないんだよ」
「意味があるかないかは、私が決めるわ、それに次はこっちの番よ」
ディアスの指から透明な糸が出ていた
「出ておいで<紅鞠(くまり)>」
ディアスの影から赤い着物を着た少女の人形が現れた
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