ホストの貴方


休み時間、間もないぐらいに早くすっ飛んできたのは、紛れもなく茜だった。

「ねぇ、奈緒!何1人で高橋くんと仲良くなってんのよ。」

茜が私の机の上に手を置きながら、言った。

「え、仲良くって…。」

「あんな机もつけちゃってさ!」

「あれは教科書が…。」

言い訳する私に、キーッと茜が飛び跳ね回った。

「もう、あんたなんか絶交よ。」

「あはは、ごめんごめん。」

確かに初対面にしては、馴れ馴れしい。

それに、私はあまり男の人と喋らない方だと思っていたのに、凄く話しやすかった。

とゆうより、あの話している時の彼の声が心地よかった。


< 15 / 54 >

この作品をシェア

pagetop