ホストの貴方
休み時間、間もないぐらいに早くすっ飛んできたのは、紛れもなく茜だった。
「ねぇ、奈緒!何1人で高橋くんと仲良くなってんのよ。」
茜が私の机の上に手を置きながら、言った。
「え、仲良くって…。」
「あんな机もつけちゃってさ!」
「あれは教科書が…。」
言い訳する私に、キーッと茜が飛び跳ね回った。
「もう、あんたなんか絶交よ。」
「あはは、ごめんごめん。」
確かに初対面にしては、馴れ馴れしい。
それに、私はあまり男の人と喋らない方だと思っていたのに、凄く話しやすかった。
とゆうより、あの話している時の彼の声が心地よかった。