ホストの貴方
「奈緒ちゃんさぁ、俺のこと殴ってくれたじゃん?アザ出来ちゃってさぁ…まじどうしてくれんの?」
そう言いながら私の手首を、自分がしていたネクタイで縛り上げた。
私は怖くて声が出せなかった。
怖くて怖くて仕方が無かった。
「ごめ…なさ…。」
「あ?」
「ごめんな…さい。」
「許すかよ。」
そう言うと、優哉は私のセーターを捲りあげた。
「…やめて。」
優哉はゲラゲラと笑いながら、私のブラウスのボタンを1つずつ外していく。
「なんだ、胸でけぇじゃん。」
ヒューヒューと馬鹿にしたような声が、優哉の周りから聞こえた。
「いやだ…見ないで。」
「はぁ?聞っこえねー。」
ぎゃはははと笑う彼等の声が私の頭にこだまして鳴り響く。
レイプされるんだ。
私は今、ここで、こいつらに。