ホストの貴方
「え…えぇっ!?」
「だから、俺んち来いって。」
「え、でも。」
「なんもしねぇよ。」
「いいの?」
「別に。」
「ありがとう。」
葵はそう言うと、私を抱えてバイクの後ろに座らせた。
そして、バイクを走らせた。
葵はどうして私の居場所が、分かったんだろう。
多分、葵はずっと私の事を探してくれてたんだと思う。
無愛想に見えて、葵はすっごく優しい人なんだと思う。
頬に当たる風が、凄く気持ちよかった。
私は、葵の体に手を回した。