ホストの貴方


「ってかさ、奈緒の席の隣って、入学式の日から一回も来てないよね?いないワケじゃ無いんでしょ?」

私の隣の席は、入学式から1ヶ月以上経った今でも、全くの無人だ。

「不登校とか…かな?」

「なんか気になるわねー、どんな人なんだろっ!カッコ良かったりして。」

あははと大きな口を開けて茜は笑う。

「そんなワケ無いじゃん。」

「だよねー、不登校だもんね。」

実は私も前から気になって仕方が無かった、なぜ学校に来ないのか。

そう思った時、ちょうど一時間目のチャイムが鳴り、先生が教室に入ってきた。


< 3 / 54 >

この作品をシェア

pagetop